丸山家住宅
● 近代和風建築 | |||||||||||||||
明治~昭和初期にかけて、我が国の木造和風建築は全盛期であり、日本の伝統技術や意匠を継承しつつ、そられを発展させたすばらしい建築物が数多く造られました。 ≪丸山家住宅≫もこの近代和風建築のひとつであり、歴史文化遺産の保護・活用をしてくための資料『宮崎県の近代和風建築』の中で紹介されています。 |
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● 近代和風建築的特徴 | |||||||||||||||
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● 沿 革 | |||||||||||||||
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● 外観・意匠的特徴 | |||||||||||||||
建物は、南九州で顕著に見られる「二棟造」と呼ばれる形式である。客間などから成る「オモテ」と居住空間と土間・竈(かまど)から成る「ナカエ」の2棟を、「テノマ」と呼ばれる短い渡り廊下で繋いで、1棟としている。「オモテ」は入母屋造の平入り、「ナカエ」は入母屋造りの妻入りで、互いの妻側を「テノマ」で連結している。つまり、「オモテ」・「テノマ」・「ナカエ」内の囲炉裏部屋と土間が一直線上に配置されている。 屋根は、当初は茅葺で高さのある寄棟であった可能性が高いが、明治年間に本瓦葺きに葺き替えられている。現在は入母屋造となっているが、茅葺時代の名残りか、屋根軒のすぐ下に庇が廻る。 |
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配置図 | 配置図 | ||||||||||||||
● 空間構成 | |||||||||||||||
原型は、天井がなく茅葺屋根の小屋裏が見える状態だったらしいが、瓦葺への変更と同時期に天井が張られたものと思われる。 3間続きの和室の奥が貴賓室として使われたらしく、床の間・書院・違い棚等が格式を持って配置されている。 |
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床の間付書院 | 床の間付書院 | ||||||||||||||
● 内装・意匠的特徴 | |||||||||||||||
「オモテ」は「かしらのま」「なかのま」「こざ」「なんど」の4部屋で構成されている。「かしらのま」は床の間・付書院(つけしょいん)・違い棚を有する。内部の装飾は、欄間に見られる程度で、質素な造りである。長押(なげし)等の釘隠(くぎかくし)には青銅製の鶴形(つるがた)を使う。「なんど」は物置や寝所・便所等に改築されている。「こざ」より板敷きの「テノマ」を通り、「ナカエ」に至る。囲炉裏部屋は現在畳が敷かれて居住区となっている。土間は建築当初に近い形を残しており、倉庫として使用されていた天井裏も明瞭に残存している。 | |||||||||||||||
「ナカエ」梁組 | 鶴形 | ||||||||||||||
● 保存状況 | 保存状況としては、建築部材の大半が建築当初のものであるため、梁等に白蟻による食害が見受けられるが、概ね良好な状態である。 | ||||||||||||||
● 生活設備の近代化 |
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出典 : 宮崎県の近代和風建築 ~近代和風建築総合調査報告書~ |