日本最大の山口組が昨年8月に分裂し、他県では抗争が激化し射殺される案件が発生しており、約30年前におきた山一抗争になるのではと懸念しております。

山一抗争では、300件以上の大小抗争が全国で発生し双方で死者29名、負傷者66名をだし、警察官・市民にも負傷者4名を出しております。

そこで、現在の本県の暴力団の情勢について警察本部長にお伺いします。

(野口警察本部長答弁)

全国最大の暴力団組織である六代目山口組の分裂に伴い、本県においても、六代目山口組の傘下組織が分裂し、対立する神戸山口組の傘下組織に移籍しております。

その結果、県内の暴力団勢力は、六代目山口組傘下2組織、神戸山口組傘下8組織の合計10組織に再編され、平成28年3月現在で、この10組織の構成員等、約180名を把握しております。

 

(再質問)

本県においても六代目山口組分裂により県内で構成している暴力団の構図も二つに分裂しているようです。分裂抗争の激化により宮崎でも抗争事案が起きる可能性があります。

そこで、資金源排除を含め暴力団排除活動について警察本部長にお伺いします。

(野口警察本部長答弁)

暴力団の弱体化・壊滅は、警察による取り組みのみでは成し遂げられず、社会全体における暴力団排除活動が不可欠であります。

そこで、警察では、各関係機関と密接に連携し、総合的な暴力団排除に関する取り組みを実施しております。

その取り組みとしましては、広報啓発活動や住民の自主的な活動の支援、行政機関や企業と協力した各種暴排活動であります。

 特に暴力団の資金源を遮断するため、行政機関にあっては警察と協定を締結し、あらゆる事務事業から暴力団及び関係企業等の介入を排除し、また企業にあっては、取引約款や契約書等に暴力団排除条項を導入を図ることで、各種契約から暴力団排除を推進しております。

今後とも、宮崎県暴力団追放センターや県弁護士会等と連携し、積極的な暴力団排除活動を推進してまいりたいと考えております。

 

(再質問)

県民に不安を与えている暴走族について警察本部長にお伺いします。

報道等でも取り上げられた、宮崎市内での違法改造バイクによる騒音まき散らし行為は、近隣住民や沿道利用者に不安を与えております。

観光立県を目指している本県にとっても、非常にマイナス面になっていると思います。

そこで、暴走行為等で県民に不安を与えている暴走族等の現状と昨年の検挙状況をお伺いします。

(野口警察本部長答弁)

現在、県内には暴走族グループはありませんが、過去に暴走行為を行ったり、暴走行為を行うおそれがある者として百数十人を確認しております。

また、暴走族グループではありませんが、主として改造した旧型の四輪車や二輪車を運転する「旧車會」と呼ばれている集団に対しても関心を持って指導取り締まりを行っております。

これら、県民の安全・安心を脅かす恐れのある者に対し、徹底した取り締まりを実施しているところであり、平成27年中は、共同危険行為等の禁止や整備不良など道路交通法違反で逮捕者約20名を含む、約300人の検挙しております。

今後とも、暴走行為に対しては、各種法令を適用して徹底した取り締まりを推進してまいります。