みやざき養豚協会・畜産協会主催の「みやざき畜産講習会」に参加してきました。
講習会で、「食糧争奪」という演題で、丸紅経済研究所所長の柴田明夫氏の講演を聞くことが出来ました。
講演の中で、国際商品のトレンドは15年程度の間隔で起きておりいる。
(上昇傾向は1970年代、80?90年代長期低落、2002年?強い上昇)
今後どのように推移していくか?とても心配だ!
世界の食糧需要は、中国等需要拡大大きく、特定作物(小麦・大豆・トウモロコシ・米)に依存する状況になっている。
また、バイオエタノールの急増で限られた穀物を国家間、エネルギーと食料、農業と工業(水と土をめぐる)争奪戦が起きている。
世界の穀物在庫率は1973年に15.3%という最低値を現在は更に更新し、14.7%と極めて低い状況にある。
さらに脅威なのは、1970年代と比較し、消費量も約倍近くになっているため、今後の生産量の増大等は先ほど言ったようにそれぞれの分野での争いになっている。
いわゆる穀物が政治商品になってきている。
とても懸念すべき自体だ!しっかり日本を運営していかないと日本は衰退の一途になるのでは・・・
講演の中で日本において、明治維新以降100年間不変だった農業就業人口:1,200万人、農家戸数:600万戸、耕作面積:600万haだったのが1961年の農地法を契機に激減し、2000年では就業人口:389万人、戸数:312万戸、耕作面積:487万haになってしまっている。
そのため、国において「食料・農業・農村基本法・基本計画」を1999年に成立しているが、食料・農業・農村という相矛盾するのをどうやって調和していくのか・・・という発言には目からうろこという感じだった。
そして、食の安全性を巡る状況は、リスク要因の多様化、食サービス(外食・中食)への依存度の高まり、流通の広域化・複雑化(原材料の海外依存等)など様々なことが変化している。
消費者に対し、いかに食料の重要性を理解していただき、国産の重視並びに食料を生産するのにコストを理解していただくことが重要!
日本の農業をもっと理解してほしい!と改めて感じた。