6月議会は、口蹄疫防疫を徹底しているにも関わらず、6月9日に50キロ離れた都城市高崎に飛び火し、更に10日にワクチン接種圏外10キロ以上離れた農家に宮崎市・西都市・日向市で同時多発により、急きょ一般質問が中止になりました。
私は11日の最終日の最後に質問する予定になっていましたが、勿論私も質問取りやめになりましたが、一般質問の原稿は下記の通りです。
なお、回答に関しては残念ながら、公開できません。
ご了解をお願いします。

*(質問する前の前振り)
先ず口蹄疫問題ですが、副知事並びに関係部長・教育長にお伺いします。
口蹄疫が発生という情報は入ったのは、西諸で4月子牛のセリが始まった4月20日で私がセリ市場に着いた時でした。
10年前の悪夢が思い出され、これからどうなっていくのだろう、セリはどうなるのだろうと様々なことが頭を駆け巡りました。当日のセリは無事開催され、購買者も冷静に判断していただき、セリ価格はさほど下がらずホッとした日でもありました。
次の日から川南で口蹄疫が発生したとか、今日は何件の検体を東京に送った等の情報が入るたびにバタバタと過ごしました。
発生当初は件数もわずかで、10年前のように済んでほしいと思っていたが、4月28日に何と75キロも離れたえびの市で発生、更には、県川南畜産試験場で豚に国内で初めての口蹄疫の感染という信じられない状況になってしました。
何でえびの市に飛んだのという半面、どこでも発生してもおかしくない状況なのかという非常に不安を覚えました。
えびの市での発生は川南にある関連農場ということが分かり、直ぐに原因究明が行われたものと考えておりましたが、農水省疫学チームがえびの市の現地に入ったのはつい先日の6月7日ということで非常に落胆しております。

*(えびの市への感染ルート解明関係質問)
そこで、何故このように現地に疫学チームが入るのが遅れたのか。また今回の疫学チームが入りどのような調査を行ったのかどのようなことが分かったのかお伺いします。
報道等によりますとえびのに飛び火した原因は車両かということが報じられておりますが、西諸管内では牛そのものが移動してきたからではという声を聞きます。また、他の地域にも移動したのではという声も多く聞きます。
そこで、事実はどうだったのかをお伺いします。
えびの市では4月28日に発生してから37日間の徹底した畜舎や畜舎の周りの消毒、国道・県道等での車両消毒、スーパーなどの人が集まる場所での消毒、散水車による路面の消毒、無人ヘリによる酢の散布などの防疫を地域住民の協力をいただきながら行ってまいりました。また2例目・3例目・4例目の発生も発生農家・えびの市・県・建設業等が連携し素早く埋却処理を終えることができました。
その結果、6月4日に清浄性が確認され移動制限が解除されました。
そこで、えびの市を始めとする西諸管内の防疫体制の評価をどのように考えているのかお伺いします。

*(口蹄疫を二度と発生させない為の疫学調査関係質問)
畜産農家より畜産は続けたいが、今度はどのようなことに取り組んでいったらいいのかという質問を受けます。
参考になるのは口蹄疫が蔓延した川南町でも感染しなかった農場があるということで、私が聞いた範囲では畜舎等の消毒はもちろん徹底しましたが、牛豚に対し免疫を高める為に水にこだわった飼育をおこなっているということを聞くことができました。
県としても川南等での発生しなかった農家がどのような対策をしていたか等の調査し、口蹄疫感染に対するリスク解除の検証をすべきだと考えますか所見をお伺いします。
10年前も口蹄疫発生し原因究明に取り組まれましたが、輸入稲わらによる可能性が高いぐらいの結果しか出なかったが、今回の被害は甚大で韓国・中国等では毎年口蹄疫が発生している状況を考えると、口蹄疫を発生させないためには、口蹄疫ウイルス対する徹底的な研究が必要だと考えます。
安心して畜産を再開するための徹底的な原因究明や、感染ルート、感染拡大の究明などはどう進めるのかお伺いします。

*(これからの宮崎牛再生に向けた取り組み関係質問)
次に種雄牛対策等についてお伺いします。
誠に残念ながら、我が国畜産の宝・財産でもある種雄牛55頭のうち50頭を失ってしまいました。
種雄牛を作るには10年近い時間・技術・予算が必要であり、更に基礎種雄牛と基礎雌牛が必要であります。
種雄牛に関することについては多くの報道等がありましたが、基礎雌牛も児湯地域を中心に殺処分された牛がいたと思いますが、その現状と今後どのように基礎雌牛を作っていくのかお伺いします。
また、併せて種雄牛を殺処分したことに関し、国が保有している種雄牛を提供してもいいという報道があったが、どのような種雄牛でどのように対応しようとしているのかお伺いします。

*(貴重な和牛精液の取り扱い関係質問)
次にストロー等についてお伺いします。
家畜改良事業団には、約一年分に相当する約15万本のストローが保管されているようですが、今後忠富士等の人気のあるストローを始め保管されているストローの配給はどのように行っていくことになるのかお伺いします。
また、残った5頭の種雄牛からの精液採取はどのように考えているのかお伺いします。
また、ストローを有効に活用するためにも、受精卵の技術も今後伸ばしていく必要があると考えますが所見をお伺いします。

*(畜産経営・再生対策関係質問)
次に畜産経営再開・再生対策についてお伺いします。
口蹄疫発生農家・ワクチン接種農家等は殺処分等に対する手当金や家畜防疫互助基金更には全国からの集まった義援金などの資金が単年度に交付されることになりますが、この資金の税制上の取り扱いはどのような取り扱いなるのかお伺いします。
子牛生産をやっている畜産農家は現在人工授精業務が止まっている関係で、約20カ月後、セリに出す子牛がいない状況になり収入がまた途絶えてしまう時期があり、きめ細かな経営アドバイスが必要だと思いますが、今後の営農指導をどのように行っていくのかお伺いします。

*(10年~20年先を見据えた若手後継者育成対策関係質問)
今回の口蹄疫を契機に、高齢者の方々が牛を飼うのが怖くなったので辞めたいという話を聞きます。畜産王国として今後とも伸びていくためには、5年・10年先を見据えられる若手後継者育成が重要だと考えます。
そこで、金融機関とも連携し若手畜産経営者の充実が必要だと考えますが見解をお伺いします。
若手後継者の基でもある、高鍋農業高校や県立農業大学校でも残念ならが口蹄疫が発生し、教材としての家畜が処分されましたが、今後の指導の工夫、生徒の心のケア等についてどのように対応されようとしているのかお伺いします。

*(稲わら確保対策関係質問)
和牛生産をやっていくうえで必要なのが、稲わらです。10年前に口蹄疫が発生した際、輸入稲わらに頼らない畜産ということを目標に取り組まれましたが、輸入稲わらの安さ・使いやすさ等があり、輸入わらに頼っているのが現実であります。
そこで、10年前から行ってきた稲わら確保対策の実績と評価をお伺いします。また一次補正分に計上されている、「稲わら確保緊急対策事業」の事業概要とどのような成果を期待しているのかお伺いします。
稲わら確保に関連し、口蹄疫が発生したのが4月20日であり、戸別所得補償制度モデル対策の受付などの手続きが遅れているということですがどのように対応されるのかお伺いします。

*(参議院選挙関係質問)
口蹄疫関連で最後になりますが、参議院選挙について選挙管理委員長にお伺いします。
参議院選挙日程がはっきりとは決まっていませんが、7月中には行われますが、宮崎県の場合現在口蹄疫非常事態宣言をだしており、特に児湯地区等では今でも口蹄疫の発生が治まらず、不安な状況が続いております。
はっきり言って選挙どころではないのが現状ではないかと思います。
そこで、参議院選挙にあたり投票所の確保・開票所の確保並びに防疫対策についてどのように対応されるのかお伺いします。
また、投票率アップ対策についてもお伺いします。